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長く暑い夏も終わり 白い秋の訪れです。
うちの社中も来年はヒルサイドテラスでの展覧会がまっています。
その前に、私も自分の作品展を控えています。
この夏は、私も作品を書くべく、毎日墨を磨り沢山の紙を準備したのに、
なかなか思うようにはいかず、例年と同じ読書の夏になりました。
本ももっと若い時に読んでいればよかったのに、その頃は一体何をしていたのか・・・、
読みたくなったころには、日々の仕事に追われ、
やっと自分で時間を空けられるようになったころには、
目も疲れやすく持続力も落ちているという始末です。
毎日 墨ばかり磨り続ける中、本棚からある一冊の本をみつけました。
「大坪藍海」について書かれた本です。
藍海先生は、私が最初に手習いに通った師匠です。
先生は子供の私からみても、とても変わった先生で、指導者というより根っからの芸術家でした。
私が6歳の頃、隣に座って書いていらした年配のお弟子さんの字をみて、
私も書きたくなりそっと真似をして書いてみました。すぐにみつかってしまったのですが、
「その字は好きか」と訊ねられ「ネオンサインみたいで面白い」と答えたら、
「そうか、家に帰ったらお母さんに額に入れて飾ってもらいなさい」といわれ、
その日は急いで帰りました。さすがに、母は渋ったので私に甘かった祖父に頼み
座敷の賞状が飾ってある並びに飾ってもらいました。そのネオンサインみたいな線は、
なんと「良寛」の字だったと知ったのは、ずっと後の話です。そんなことから子供ながらに
「良寛」に興味を持ち、その後学生時代は幾度か五合菴を訪ねました。
先生は、「書も音楽や絵と同じで、音楽はそれぞれの楽器の音の組合せ組立作業なので
耳でよく聞くことによって感じる。絵は色と形、文字は点と線の組合せ・・・」みたいなことを
大人の生徒さんには教えておいででした。自らも音楽や絵にも精通しておいでのようでした。
各地を点々とされたようで、私は5歳-10歳頃までお習いし、その後ひょっこり17歳の時、
大濠公園近くでお会いし、立話のうちに書の道へ進むことを強くおしてくださいました。
先生の本の中に出てくる書論はおもしろいです。
また次にご紹介したいと思います。
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